当店はトリミングサロンではありますが、グルーミングだけではなく、「動物と人が幸せに暮らせる社会の実現」のための活動をしています。
サロンの知識だけでなく、動物に関する幅広い知識(法律・お金・病気など)を学び、それを多くの方に伝えていきたいと考えています。
その中で、「動物と法律」をテーマにした話題を今回書かせていただきます。
法律に興味のある方、予防法務知識として知っておきたい方は是非最後まで読んでください。
今回のテーマはわんちゃんと慰謝料についてです。
動物は、法律上では「物」であり(動物愛護法上では単純な物ではなく命があるものとされていますが・・・)所有権は飼い主にあります。
もし、交通事故や他害等でわんちゃんに不幸な事故が起きてしまったら・・・
法律的な目線でお話をさせていただこうと思います。
殺人罪や過失致死罪等は、人間にしか適用がされません。
わんちゃんは、法律的には「物」ですので、他人から故意にわんちゃんを傷つけるような不法行為は、「器物損害罪」に問われる可能性があります。(刑法261条「3年以下の懲役」または「30万円以下の罰金」もしくは「科料」)
本来「物」を壊した場合は、時価相当額での損害賠償が一般的だと思います。
しかし、愛玩動物の場合は「物」と全く同じではなく、「当面の治療や、生命の確保、維持に必要不可欠なものについては、時価相当額を念頭に置いた上で、社会通念上、相当と認められる限度において、不法行為との間に因果関係のある損害に当たるものと解するのが相当である」とされています。
ペットショップでのわんちゃんの購入資金の2倍に当たる治療費当が認定された事例もあります。
また、名古屋高裁判決では飼い主に対してのわんちゃんの慰謝料についても触れています。
「犬等の愛玩動物は、飼い主との交流を通じて、家族の一員であるかのように、飼い主とってかけがえのない存在になっていることも少なくないし、こうのような事態は、広く世上に知られているところでもある」
そして、財産的な損害のみでなく、精神的な苦痛が認められるため慰謝料が請求できるとしています。
ただし、人間に比べると遥かに低い慰謝料です。(近年、ペットの慰謝料は増加傾向にあります。)
一般的な相場: 10万円~50万円程度
裁判例の範囲: 3万円~70万円程度
飼い主が複数の場合: 一人当たり10万円~20万円程度
慰謝料の他に、ペットの葬儀費用、ペット法要費用、弁護士費用の一部などが認められたケースがあります。
(逆に、ペットの購入費用は認められる可能性は低いかもしれません。)
日本では、ペットは法律上「物」扱いではありますが、純粋な「物」とは違い「生き物」「家族」といった立場が浸透してきております。今後も立場が良くなり、人間とわんちゃんがより過ごしやすい環境になることを願っています。


コメント