【動物と法律③】動物と相続

動物と法律

当店はトリミングサロンではありますが、グルーミングだけではなく、「動物と人が幸せに暮らせる社会の実現」のための活動をしています。
サロンの知識だけでなく、動物に関する幅広い知識(法律・お金・病気など)を学び、それを多くの方に伝えていきたいと考えています。

その中で、「動物と法律」をテーマにした話題を今回書かせていただきます。
法律に興味のある方、予防法務知識として知っておきたい方は是非最後まで読んでください。

わんちゃん・ねこちゃんの寿命は、ペットフードの上質化や医療技術の進歩の影響、飼育のの仕方の変化等に伴い長くなっています。

わんちゃんの平均寿命は14.2歳、ねこちゃんの平均寿命は14.5歳(アニコムの家庭どうぶつ白書2024引用)book_202412.pdf

当サロンのスタッフの愛犬(トイプードル)も20年近く生きてくれました。
健康で長生きしてくれることは嬉しいことですが、その半面いくつかの心配事も生まれてきます。

そのひとつが、オーナー(飼い主)様が愛犬・愛猫よりも先に無くなってしまう可能性があることです。
自身亡き後の、愛犬・愛猫の生活のことを考えたことはありますか?
実際、当店にもオーナー(飼い主)様より、自身亡き後の愛犬のことが心配だと相談してくださる方もおられます。

特に、オーナー(飼い主)様の健康に不安が出たタイミングでのご相談が多いと感じています。

和歌山県田辺市の資産家が、愛犬に自分の資産を相続させたいと話していたとニュースにもなっていましたね。

ですが法律上は、動物は「物」であり、「物」に資産を相続させることはできません

一方で実質上愛犬・愛猫のために資産を活用する仕組みを作ることは可能です。

原則自身が亡くなったとき、財産は相続人の共有財産となります。
法的に有効な遺言書があれば遺言書通りに分割され(遺留分の問題は残ります)、遺言書がない場合または無効な場合は相続人の遺産分割協議によって分けられます。

遺言書がなければ愛犬・愛猫も遺産分割協議によってどなたが飼育するのか決まると思いますが、もし相続人以外の人に愛犬・愛猫を任せたいと考えているのであれば事前に対策を取っておく必要があります。

対策例

  • 遺言書に愛犬・愛猫を託したい人を指定し、その人に飼育費として〇〇円財産を相続させると記載する。
  • 生前に、オーナー死後に愛犬・愛猫を贈与する契約を結んでおくこと(負担付死因贈与契約)
  • ペット信託の仕組みを使い、自身の財産とは切り離して愛犬・愛猫資産を残す。
  • 老犬・老猫ホームと契約をしておく。
  • 死後事務委任契約として、自身が亡くなった後の事務的なお世話の一環として愛犬・愛猫の新しい飼い主への引き渡しを依頼する。

個人的には②がオススメです。

遺言書は遺言者の一方的な意思表示であり、受ける側のその時の状況次第では拒否することも可能であること。
ペット信託は優れた仕組みではあるものの、導入費用が他に比べて高額になりやすいこと。
贈与契約書を結んでおけば、受け取る側にも覚悟が出来ますし、契約書を公正証書としておけば公式な書類となります。

導入費用も、比較的安くすることができます。

上記の仕組みは、専門的な分野になりますので詳しくは弁護士や行政書士のような専門家に聞いてください。(相続には遺留分の問題などもありますので注意が必要です。)

いずれにしても重要なことは「大事な我が子を託せる人を見つけておくこと」です。

ご家族なのか、親戚なのか、ご友人なのか、それともそれ以外の人なのか。

自身が万が一の時の際のために、愛犬・愛猫の「トリセツ」を書いたノートなどを用意しておくことも必要かもしれません。

全てのオーナーが、終生飼育する覚悟を持って愛犬・愛猫と向き合っていると思います。

ですが現実的に出来なくなる可能性も0ではありませんので、この機会に自身死後は愛犬・愛猫はどうなる可能性があるか一度向き合ってみてください。

コメント

タイトルとURLをコピーしました